塩水が湧き出る川って聞いたことはありますか?
そんな珍しい川、塩川は沖縄県本部町にあります。本部町といえば『美ら海水族館』が有名ですが、パワースポットとして塩川も観光客が徐々に増えています。
なぜ川から塩水が流れるのか?
なぜ川から塩が流れるのか?
塩水が湧き出す珍しい川として、1972年に国の天然記念物にも指定されています。なぜ川から塩が湧出するのか、いまだに謎に満ちています。
国指定天然記念物 塩川
この塩川は海岸線より150m余の陸地内部にあって海面上1.29m~1.42mの岩間から常時塩水を湧水している世界でも珍し川で昭和47年5月15日、国の天然記念物に指定された。この塩川の湧出機構については岩塩層説、サイフォン説、地下空洞説などいろいろあるが、確定的なものは未だにない。
看板から引用
川から塩が出ている自然の神秘。国の天然記念物に指定されて50年も経つのにいまだに答えがは出ないとは驚きですね。
世界に2つだけの川
塩川は塩水が湧き出るとても珍しい川です。
国の天然記念物に指定されていて、塩水が流れる川はまれで、世界中を探しても沖縄の塩川とプエルトリコの川だけです。
どうして湧き水に塩分が含まれているかは研究されていますが、今のところ解明できていません。
塩川の見どころ
- 1:塩川で見られる動植物
- 2:しょっぱい湧き水が流れている
- 3:なぜ、こんなところに拝所があるの?
それではひとつずつ解説していきましょう。
1:塩川で見られる動植物
塩川では、珍しい動植物が身近に見られます。
海水と淡水が湧き出る珍しい塩川には、どのような生き物がいるのでしょうか?
シオカワモッカなどの藻類やプランクトンなど、ふだん海にしかいない生物達が気持ちよさそうに川の中で泳いでいます。
また塩川のまわりには精霊の木、ガジュマルが広がって、より神秘的な場所を演出してくれています。
塩川の見どころその2:しょっぱい湧き水
塩川は塩分の含まれた湧き水なので、一般的な川の水と違って舐めるとしょっぱいです。
なぜ塩水が流れているのでしょう?
塩川の水は海が満潮の時は水が増え、干潮の時は水が減ることがわかっているからです。
そのため岩の隙間から海水が流れ込み、湧き水に混ざって塩辛いのではないかという説もあります。
塩川の見どころその3:拝所
塩川の見どころに拝所があります。火之神御母神、滝の神ビジュル、泉の神がまつられた御嶽が存在します。
拝所=沖縄の方言で『うがんじゅ』と言います。
沖縄には拝所がたくさんあり、拝所を見つけるとおばぁが「あんた、うーとーとーしなさい」よく言われました。
ちなみに「うーとーとー」は両手を合わせて祈ること。
沖縄では、「清明祭(シーミー)」や旧盆にも先祖供養で「うーとーとー」をします。
まとめ
塩川は沖縄の観光スポットにしては、さほど有名ではないでしょう。同じ町内にある美ら海水族館と比べると、どこか見劣りするかもしれません。
しかし、塩水が流れる川は「プエルトリコ」と「塩川」だけです。
何の変哲もない場所に見えますが、拝所があって、とても神秘的な空気を醸し出しています。
そんな珍しい塩川に一度は行ってみたくなりませんか?
住所 | 〒905-0225 沖縄県国頭郡本部町字崎本部 |
アクセス | 那覇空港から車(一般道)で約2時間10分 沖縄自動車道:許田ICから車(一般道)で約30分 |